株式会社あるやうむによる「地域おこし協力隊DAO」の第1移住者として、北海道余市町で「machiDAO」のコミュニティマネージャーを行うhiroさんに、余市町移住までの経緯とmachiDAOでの取り組み内容を伺いました。
余市町でゼロからコミュニティを創出する
ーーー(編集部)本日はよろしくお願いいたします。まずは自己紹介からお願いします!
よろしくお願いします。
「hiro」と申します。
現在はあるやうむさんの地域おこし協力隊DAOの第1移住者として北海道余市町で“machiDAO”の運営を行っています。machiDAOは2024年の4月に立ち上げ2024年9月時点でDiscordは86人、Twitter(X)は240人の人に参加してもらっている状況です。
ーーー(編集部)移住先として余市町を選んだ理由を教えてください!
父が余市町に家を持っていたことがきっかけです。
私自身、もともと札幌市に住んでおり、前職を退職してフリーランスとしてDAOの活動をしていました。その際に、移住DAOや余市町の話を聞き、余市町と札幌市で二拠点生活を始めることになりました。また、もともとワインの仕事に携わっていたため、ワイナリーが多い余市町に興味を持ったことも理由の一つです。
ーーー(編集部)machiDAOとはどういったDAOなのでしょうか?
machiDAOはあるやうむさんの地域おこし協力隊制度を活用した「移住DAO」の一つのコミュニティです。
北海道余市町を盛り上げていくためのコミュニティとイメージしていただくとわかりやすいと思います。
ーーー(編集部)現在machiDAOではどのような取り組みをしているのでしょうか?
現在machiDAOでは主に2つの取り組みを実施しています。
1つ目は「余市ビーチクリーニング」です
これは、コミュニティメンバーで毎月第一週の日曜日に余市町内の砂浜にあるゴミ拾いを実施するイベントです。
2つ目の取り組みとして、週に1回ワークショップを開催をしています。
これはコミュニティ内でスキルシェアを行うというようなイメージです。
ワークショップなどを実施したり、無料で気軽に参加できるオンライン講座も開催しています。こういったワークショップをどんどん実施していくことでメンバーみんなでDAOの活性化、呼び込み等を強化したいと考えています。
ーーー(編集部)machiDAOメンバーは余市町内の人が多いのでしょうか?
運営メンバーは全国各地分散している状況です、実際にリアルイベントは余市周辺の方や道内の人などが参加していただいてます。
コミュニティドリブンで取り組む
ーーー(編集部)ありがとうございます。先ほどの余市クリーン作戦では「リモートゴミ拾い」をしている方がいると聞いたのですが、詳しく教えてください!
「余市町クリーン作戦」を余市町内で実施するタイミングと同時並行で、別の地域に住むコミュニティメンバーがその地域でゴミ拾いをするといったものです。
これは私が企画したものではなく、コミュニティ内で自発的に取り組みをされているもので、余市と同時に大分県と香川県で実施していただきました。
ーーー(編集部)全国各地で同時多発的ゴミ拾いができたらおもしろそうですね!
ーーー(編集部)他にもコミュニティ発で実施した取り組みなどはありますか?
8月にDAOメンバー主催でSUP体験イベントを実施しました。このイベントももともとゴミ拾いに参加してくれていたメンバーの方がsupインストラクターをしていることからmachiDAOコミュニティで実施することができました。
ーーー(編集部)ゴミ拾いは自治体以外から予算を確保しているとお聞きしたのですがこちらに関しても教えてください!
ーーー(編集部)まさにWEB3そのものを体現したようなDAOですね!
ーーー(編集部)次にDAOの立ち上げ・運営面で苦労した点などがあれば教えてください
DAOを実際にやってみて困難だと感じた点は、地域の人をどうデジタルに引き込むのかという点です。私自身もともと、別のDAOで2年程度活動していたのですが、自分でDAOを立ち上げてゼロから構築していくことは初めての挑戦でした。
実際にやってみて感じたこととして、地域住民の方でデジタルコミュニティを体験したことのある人がほとんどいないということです。私の場合は、余市町に移住してきてまでコミュニティの立ち上げをやっていると聞いて理解し、賛同しててもらえるようになりました。
ーーー(編集部)machiDAO主催でイベントを開催したとお聞きしたのですが、こちらに関して詳細を教えてください!
9月21日、22日に作家を始めマルチに活躍されている坂口恭平さんを迎えて個展とライブを開催しました!
100人位の人に来場していただき、ライブ公演やパステル画、余市町の食材などを楽しんでいただきました。
参加者からは「作家ならではの視点によるMCトークがとても楽しかった」「実際の風景を見ている気分になり癒やされた」という声をいただだいています。
また、「食べ物シリーズ」という展示作品を含むポストカードは30セット以上を購入していただき大変好評でした!
ーーー(編集部)今後計画しているmachiDAOの取り組みなどがあれば教えてください!
現在、夏の時期はビーチクリーニングを行っているのですが、冬の時期には除雪作業などができたらと思っています!
特に、町内に「余市エコビレッジ」という宿泊可能なコミュニティスペースがあるので、そういった場所を活用してボランティアとして参加してくれた人にご飯や寝床を提供することでお互いに助け合うことができると考えています。
より楽しんで働く手段としての”DAO”
ーーー(編集部)余市町との取り組みに関してはいかがでしょうか?
余市町からのミッションとしてふるさと納税者の寄付者に対して還元する内容を考えています。そこでまずは、machiDAOを宣伝し興味を持ってもらうことを今年の目標としています。
ーーー(編集部)machiDAOとしてどのような姿を目指しているのでしょうか?
余市ワインのようにゆっくり時間をかけて成熟したコミュニティにして行きたいです。ゆくゆくは、コミュニティ発でNFTを発行して活動参加者にNFTを配布したり、NounsDAOの様な形式でmachiDAOの意思決定に提案や投票に参加できるようにして行きたいです。
ーーー(編集部)地域おこし協力隊DAOや地方移住を考えている人へのアドバイスがあればお願いします!
私自身、もともとサラリーマンから転職という形で余市町でmachiDAOの立ち上げを行いました。一番の魅力としては働き方が変わり、かなり自由になったことです。社会全体としても様々な領域で効率化が進んだこともあり、働き方、仕事そのものの定義が変わるかもしれません。
そんな中で、もっと人生を楽しんで良いのではと思っています。その点でこの地域おこし協力隊DAOはもっと働きかたを変えていきたいと思っている人、自身の個性を出していきたい人におすすめの選択肢だと思います。
ーーー(編集部)最後にmachiDAOとしてPRしたいことなどがあればお願いします!
まずは気軽にmachiDAOへ参加してみてほしいです!
machiDAOに入って、コミュニティ発で何かしらか事業を一緒にやっていきたいと思っています!現状では事業をしたいけど何ができるかを模索している段階です。
例えば、空き家とかやグッズなどの活用方法に関してコミュニティから企画開発を行って実際の商品として販売できればと考えています。なので、少しでも興味を持ってくれた人はぜひmachiDAOへの参加をお待ちしております!!
ーーー(編集部)ありがとうございました!引き続きよろしくお願いします!