地元ペットショップの看板NFTで「新時代」を切り拓く|UX新潟テレビ21が挑戦するシンタイケン

昨今様々な場所で、地方独自の取り組みが出てきていますが、、、
皆様は、その地域に住んでいる人なら誰もが知っている独特なペットショップの看板をNFTにした事例を知っていますか?

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今回は、新潟県長岡市にあるペットショップ「松田ペット」の看板をNFTアート化したUX新潟テレビ21報道制作局制作部ディレクターの松岡慶典さんに、どのようにこのユニークな企画が生まれ、実行まで出来たのかについて詳しくお話を伺います!

目次

開局40周年を記念したNFT企画

ーーー(編集部)本日はよろしくお願い致します!まずはUX新潟テレビ21さんの「松田ペットの看板NFT」について改めて教えてください!

松岡さん

松田ペットの看板NFT」は、新潟県長岡市内の様々なところに貼られている松田ペットさんの看板をNFT化したものです。
松田ペットさんの看板は全て手書きで1枚1枚色や表情が異なり、長岡市内には約500枚掲示されています。販売したNFTは、UXが2017年〜18年に撮影したものです。
その中には現在は既に撤去され、見ることが出来ない貴重な昔のデザインも含まれていました。

松田ペット看板NFT

ーーー(編集部)ありがとうございます!非常にユニークでこれまでにない企画だと思うのですが、どのような経緯でこの企画が始まったのでしょうか?

松岡さん

UX新潟テレビ21は今年の10月に開局40周年を迎えるのですが、この周年に合わせた企画を「新時代。シンタイケン。」というテーマの下2年前くらいから立ち上げていました。
2年前の当時はNFTが非常に盛り上がっており、NFTをやってみようと考えてみました。具体的にどんなNFTをやるか考えていたところ、UXには40年間撮りためた動画という資産があるので、この動画をNFTにすると面白いのでは?というところから企画が動いていきました。

ーーー(編集部)確かにUX新潟テレビ21さんならではのアセットですね!どのように松田ペットの看板に決まったのですか?

松岡さん

様々な過去の動画を見ていたところ、「Negicco」という新潟県のアイドルグループや、「新潟ロシア村」の当時の映像などが案としては上がったりもあったのですが権利関係で難しく、、、
一方松田ペットの看板だとその辺りはクリアでき、地元でも根強い人気がありますし、なんなら県外からも人気のあるものなので松田ペットにしようと決まりました。

ーーー(編集部)権利関係という現実的な事情も一部あったんですね。。。今回の松田ペットNFTの売れ行きはいかがでしたか?

松岡さん

正直数値として大きなものではありませんが、今回のNFTは6種類販売しており、6種類が全てセットになり松田ペットの非売品グッズが付いたNFT10個は全て売り切れました。
買って頂いた方の内半分くらいは新潟県内の人、もう半分は県外の方でした。松田ペットの看板が全国的にも人気のあるコンテンツだということが再認識できました。

松岡さん

また、NFT購入者だけが参加できるファンミーティングも開催したのですが、そこではオンラインとリアル含めて15人程参加されました。

ーーー(編集部)ファンミーティングも開催されたんですね!どのようなイベント内容だったのでしょうか?

松岡さん

このファンミーティングでは、松田ペットの社長に来てもらい、過去の松田ペットに関するUXのVTRを流したり、アナウンサーと共にクロストークで松田ペットの50年の歴史を語ってもらったりと、1つのペットショップを軸とした珍しいイベントになりました。

松岡さん

松田ペットの看板という新潟としてのコンテンツの展開が出来たと思いますし、このファンミーティングに参加された方たちにNFTはどのようなものなのかという一連の体験をしてもらえる機会になったかと思います。

NFTを”始めた”という実績は後々生きてくる

ーーー(編集部)今回の企画を実行する上で、社内でのNFTの知識や理解って元々ありましたか?

松岡さん

企画提案当初は、自分も含めですがNFTについて知っている人は全くいませんでした。まずは社内で学ぶ・知るというところから始まっていきました。
その結果知識などについてはなんとかなりましたが、実務面において法律や権利関係の方がより難しいところでした。

ーーー(編集部)社内で企画提案した際には、NFTに関してもどのように説明をされましたか?

松岡さん

そもそも局の40周年企画ということもあり、企画自体には積極的でした。その上で、NFTに関しては2年前当時のBeepleをはじめとしたアートの話を中心的に行い、NFTはテレビの課題を解決するための”ツール”として中長期的にやるべきだ、という流れで説明を行いました。

松岡さん

NFTは一度盛り上がりましたが、まだまだ初期段階だと思っています。
Youtubeが世間に登場したときは正直軽く見ていましたが、今では凄い成長を遂げています、一方でテレビは、、、

そんな中でまだまだ初期段階のNFTを触っておき、先々に備えておく事が大切ではないかと思っています。

ーーー(編集部)確かに新しい技術に触れておく事の重要性はテレビ局の方々はある意味すごい感じられていそうですね。。他の地方のテレビ局など同業の方々がNFTなどの企画を行うことはどう思いますか?

松岡さん

1つ前にも重なりますが、NFTはまだまだ初期段階なので”始めた”という実績は後々響いてくるのではないかと思うので、やってみることはおすすめします。
それに今回WEB3地方創生ねっとさんからインタビューのお話を頂けたように、様々な特典が得られると思います。

対して、おすすめできない点もありまして、、、それはマネタイズです。正直大きな収益を期待できるものではないので、持ち出し費用や作業とどのように折り合いをつけるのかというのは考える必要があると思います。

ーーー(編集部)現実的なご意見ありがとうございます。ここまで企画を実行してきて感じた課題はありますか?

松岡さん

この企画に限った話ではなくNFT全体の話ですが、NFT自体は無くてはならないものになっていないという事です。
現在Youtubeは多くの方にとって無くてはならないものになってきていると思いますが、Youtubeが使われるようになったのはスマートフォンというハード面での恩恵があったと思います。

NFTはやはりウォレットが正直面倒です。私たちが使っている楽天NFTに関しても登録や購入は簡単ですが、楽天の中でしか流通していないNFTです。
NFTに関してもウォレット等ハード面での恩恵があればなと思っています。

ーーー(編集部)その上でUX新潟テレビ21さんとしては、NFTやWEB3といった技術に対してどのような期待をされていますか?

松岡さん

山古志村のデジタル住民票など地方の取り組みを見ていて、小さいコミュニティであればあるほど有効ではないかと考えています。

また、NFTの有用性としてエンゲージメントを高めるというのがあると思うので、コミュニティ運営やNFTを持っている人と共にテレビ番組の制作など継続的に何か行っていきたいと思います。

10月13日(金)発売!新潟交通とのコラボ「懐かしの新潟アーカイブNFT」

ーーー(編集部)今回は第1弾の「松田ペットの看板NFT」を中心にお話を頂きましたが、今後も第2弾・3弾と展開されるのでしょうか?

松岡さん

実はちょうど10月13日(金)より、第2弾として新潟交通さんとのコラボレーションで「懐かしの新潟アーカイブNFT」を販売開始します!
新潟交通さんのご協力のもと、UXがこれまで撮影・保存してきたアーカイブ映像のNFT化です。

松岡さん

収録されているバスや電車などは現存していないものがほとんどで、貴重な過去の風景画NFTとなってよみがえります!
NFTの購入者には特典として、かつて新潟交通で販売されていた「バスガイド人形」「かぼちゃ電車バスのチョロQ」などオリジナルグッズもプレンゼントしちゃいます!

ーーー(編集部)第2弾があるんですね!楽しみです!!

松岡さん

ありがとうございます!
全国の地方局でアーカイブを映像を使ってNFTをやっているのは他にありません。「新時代。シンタイケン。」を体現できるようチャレンジしていきます!

ーーー(編集部)本日は貴重なお話ありがとうございました!

UX新潟テレビ21さんの第2弾NFT「懐かしの新潟アーカイブNFT」の最新情報については以下をチェック!!

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