「自然があるからこそ社会・経済がある」元電通マンの真庭市役所職員が語る自然の魅力とNFTの可能性

岡山県真庭市と当メディア運営の株式会社ICHIZEN HOLDINGSが「NFTを活用した地域資源活用実施業務」にて業務提携をした事をきっかけに今回は本業務を担当する”真庭市役所 産業政策課の平澤洋輔”さんにお話を伺います!

7年前の2017年に岡山に移住し、炎上も経験されている元電通マンの平澤さんにこれまでのご経験、移住先である岡山・真庭に対する想い、NFTなどデジタル技術に対する期待や今回の業務で実現したい事について詳しくお話していただいています!

目次

一次産業・自然と関わりを持ちたい

ーーー(編集部)改めて本日はよろしくお願い致します!7年前に岡山に移住した元電通で働かれていたとお聞きしましたがこれまでの経歴を教えてください!

平澤さん

略歴としては、2012年に電通へ就職し、2017年に岡山県に移住をし今に至ります。
電通時代はJAグループを担当しており、その際に地域の面白さを実感し一次産業・自然というものに関わりたいと思い始めるようになりました。広告コミュニケーションやマーケティングは後方支援の側面が強く、自分自身で直接現場に関わりたいと思い、約7年前の2017年に家族5人で岡山県へ移住しました。

ーーー(編集部)面白い経歴ですね!岡山県に住むようになってからは自然と直接関わることは出来ましたか?

平澤さん

実はまだ仕事としてはありません。
ですが、地域にいるようになってからは、、、
自然があるからこそ社会・経済がある」というのを非常に実感してきています。蒜山にサステナブルの価値をより多くの人に知ってもらうための発信拠点施設”GREENable HIRUZEN”という施設があり、日に日に自然と関わりたいという想いが強くなってきています。

今回のNFTを活用した業務では、自然保護という文脈に活用していく事を現段階では予定しているので僕にとってはようやく直接関われるチャンスだと思っています。

ーーー(編集部)熱い想いありがとうございます。こちらに移住してからはずっと真庭市に住まわれているんですか?

平澤さん

いえ、最初の2年は西粟倉村という場所に住んでおり、その後真庭市に引っ越しました。

ーーー(編集部)東京で働いていた生活から一変したと思いますが、移住してからはどのように過ごされましたか?

平澤さん

西粟倉村ではよく言われるような”地域に入る”というのを積極的にやりました。自治体や消防団に入るなど地域活動を楽しみました。

対して真庭に引っ越してからは意図的に地域活動には消極的です。
一つは、移住の実験として地域への関わり度合いが住みやすさにどんな影響を与えるかを検証しています。
もう一つは、真庭は9つの町や村が合併しているからこそ、地域によってそれぞれ色がありライフスタイルが異なります。移住者としての身軽さを生かして色々関われたらと考えています。
今は、行政職員としても、一市民としても真庭を楽しめてますし、何より楽しみながら暮らしている方が多いので真庭は面白いです。

新しいテクノロジーと自然を融合させていく

ーーー(編集部)今回のNFTを活用した業務を実施するにあたって、そもそもどのような期待をNFTといった新しい技術に抱いていましたか?

平澤さん

僕はもともと自然や一次産業に興味があり、新しいテクノロジーというのは地域では敬遠されやすいという状況がありました。ですが、新しいテクノロジーを活かすことで何か使えるものを見出し、地域の資源をより楽しむ事ができるのではないかと考えていました。

自然と技術をいかに融合させるかというのは地域の持続可能性にも繋がっていくところだと思っています。

平澤さん

そのような中、地域資源との相性としてブロックチェーンに焦点を当てました。ブロックチェーンを活用して自然や文化などを良い形でアーカイブできるのではと思ったからです。

特に自然に関するデータや情報に関しては研究者たちは持っていますがなかなか世の中に出ません。正統性のあるデータを保つためにブロックチェーンが活かせると考えています。

平澤さん

小林さんのインタビューでもあったように、今まで自然を守っていた人の活動は表に出づらいし、記録にないままです。それをこの技術を使えば少しでも可視化できると思います。

さらに蒜山には希少な植物・生物が多く住んでいます。ブロックチェーンをこれら自然に応用するのは面白そうだなと。

持続的な地域社会・自然の実現

ーーー(編集部)これまで自然とブロックチェーンを掛け合わせた事例はほとんどありませんが、上手く組み合わせれば面白く意義のあるものになりそうですよね。今回の「NFTを活用した地域資源業務」ではどのような事を実現したいですか?

平澤さん

「環境保全と利用」を新しいテクノロジーによって人々に提供できるようになる事を実現したいですね。
そしてデジタル分野から真庭の自然に関わり、新しい関係を構築することが出来れば嬉しいです。

そのために、地域に興味ない人たちがいかに興味を持ってくれるかというのを考えていきます。

平澤さん

NFTはあくまで手段だと捉えています。
NFTを通して人と人との繋がりを生み出し、結果的に地域が都市部と繋がる時には1本の線というよりかは複数の線が絡み合っていることで持続的な地域社会・自然というものを実現できると考えています。

ーーー(編集部)自然とNFTを絡めて行く上で何か懸念していることなどありますか?

平澤さん

「分からないから進めない」というのは回避したいと思っています。
失敗は成長の糧といいますが、特にテクノロジーの活用は一朝一夕にできるものではないと考えます。ですが仮説と検証の繰り返しが結果や成長につながると思いますし、それこそプロセスを可視化したりして、みんなが分かる状態を作っていきたいです。
それに真庭市は様々な挑戦がしやすいので、失敗を恐れずに挑戦していこうと思っています。

ーーー(編集部)最後に、今後に向けて意気込みをお願いします!

平澤さん

実は当初はこの業務自体ができるかどうかは懐疑的でした(笑)
NFTや環境保全について知識がそこまであるわけではなかったので。
ですが、今回のフィールドワークを通じて非常に可能性を感じましたし、僕の仮説も外れてなかったので(笑)、
これからはそれぞれのプロフェッショナルによる掛け算で新しい事が出来たら良いなと思っているので、これからさらに学びこの業務を実行していきたいと思います!
世界初を真庭から生み出していきます!

<取材・文・撮影=水野倫太郎>

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